質問4TOやCCに知らない人の名前がたくさん並んだメールを受け取ったことがあります。このようなビジネスメールは「情報漏えい」ではないかと思うのですが。。。

佐藤安南講師からの回答

それは「情報漏えい」です

『挨拶』『お知らせ』『連絡』など、ビジネス・プライベートに関わらず、様々な場面で、複数の人に一斉にメールを送信する機会が、皆さんにもあると思います。複数の人に送信した経験がないという方でも、『メールアドレスが変わりました』というメールを受信したことなら、一度はありませんか。

このとき、ご自身のアドレスだけでなく、知らない人のアドレスや名前が、たくさんTOやCCの欄に入っているという状態を目にした方は少なくないでしょう。ビジネスメールの講座で受講者の皆さんに質問すると、毎回ほぼ全員の方が「知らない人のアドレスが入ったメールをもらったことがある」と言います。

知らない人のアドレスがTOやCCにたくさん入っているということは、その人たち全員のところへ、あなたのアドレスも届いているということです。これはあまり気持ちの良いことではありませんね。何よりこれは、れっきとした「情報漏えい」です。

メールアドレスは、ビジネス・プライベートに関わらず、個人情報として大切に扱われるべきものです。単に「知らなかった」では済まされない時代になってきています。便利で簡単に使えるメールだからこそ、基本的な機能の意味と使い方を、ここでしっかりとおさらいしておきましょう。

TOで送る?CCで送る?それともBCC?

メールの宛先欄には、3つの種類があり、それぞれ使用の目的が異なります。

宛先欄 人数 意味・目的
TO(トゥー) 原則1人(受信者にアドレスが見える) (原則宛先の一人に)依頼、確認と返信を要望
CC(シーシー) 複数可能(受信者にアドレスが見える) 情報の確認と共有、返信は期待しないが確認は必須
BCC(ビーシーシー) 複数可能(受信者にアドレスが見えない) 宛先を知られないように共有、不特定多数に送信

「TO/CC」は、送信者が誰に宛ててメールを送っているのか、受信者が分かるしくみになっています。一方、「BCC」で送信されたメールは、どんな人が受信しているのか見えませんし、何人受け取っているのかも分かりません。

つまり、最初に挙げた「メールアドレスが変わりました」お知らせメールで、知らない人のアドレスがたくさん表示されていたのは、「BCC」にいれるべきところを「TO」または「CC」に入れてしまったからです。これだけメールが日常の連絡手段として一般的になった現在でも、「TO/CC/BCC」の使い方について、きちんとした知識を持っていない方がまだまだ多いということです。

キャリアメールの送信設定も見直そう

特に注意が必要なのは、iPhoneのキャリアメール(docomo.ne.jpやi.softbank.jp、ezweb.ne.jpなど)の使用設定を、一般的なEmailの表示ではなく、LINEなどのような「トーク形式(吹き出しでやりとりが表示される)」の表示にしている場合です。このような設定の場合、複数の人に送信するときには「グループトーク」形式を使うことになり、「BCC」が使えません。

LINEをお使いの方は分かると思いますが、「グループトーク」では、誰がトークルームにいるのか、全員に分かります。LINEは「お互いが知り合いである」という前提条件のもとに使われるツールですから、問題はないかもしれません。しかし、キャリアメールで「グループトーク」を行ってしまうと、受信者は、自分の知らないアドレスをたくさん見せつけられるだけでなく、自分のアドレスを知らない人にばらまかれてしまうことになり、とても不愉快な思いをします。

あなたにとって大切な友人たちであっても、その友人同士は友人とは限りません。ビジネス上ではメールのマナーに気を遣っていても、プライベートでは気を緩めてしまいがちです。心当たりのある方は、一度、キャリアメールの送信設定をきちんと確認してみませんか?
mail_send(Part.2 につづく)

 

回答担当講師

ビジネスメールコミュニケーション講座(ベーシック編)

一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師 佐藤安南
1988年東京大学文学部第4類心理学専修課程卒業。1990年東京大学大学院社会学研究科(社会心理学専攻)修士課程修了。社会学修士。映像制作会社勤務を経て独立。TBS「報道特集」日本テレビ「バンキシャ!」フジテレビ「スーパーニュース」「報道2001」NHK「すくすく子育て」「イッピン!」など、主に報道・情報番組の取材に携わる。教育ビデオ、企業・大学・病院などの広報映像、CM、ゲームソフト開発などにも従事。テレビの取材を通じ、専門家から主婦にいたるまで様々な分野・職業の人々とメールを交わした経験から、メール教育の必要性を痛感。一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師の資格を取得、本格的にメール教育活動を開始。また「ママ・パパ・子どものプライベートメール実態調査2013」に携わるなど、親子向けのプライベートメール・SNSコミュニケーション教育にも力を注いでいる。