質問17メールの要旨は、「件名の件についてご連絡いたしました」といった書きかたをすることが多いが、それではダメでしょうか。

 

茨木ち江講師からの回答


関東近郊の商社に勤める事務職のSさんからいただいたご質問です。要旨は、件名と同じような内容になることが多いので、このような書きかたで済ませることが多かったそうです。

件名と同じ内容でも良いので、省略せずに書く

要旨は、メールを受け取った方が、「なぜ、このメールが自分に送られてきたのか」を理解するための、大切な部分です。
基本的には内容を省略せず、用件を「具体的に」「簡潔」に書きます。
例えば、急いでいて件名をちゃんと確認せずにメールを開き、読み始めてしまったとき、要旨の部分に「件名の件についてご連絡いたしました」としか書いていなかったら、相手の方はどのような行動が必要になるでしょうか?


1.「件名って何だっけ?」と目線を移動して件名を確認する
2.改めて本文に目線を戻す

このような行動が必要になります。
小さな行動ですが、急いでいるときは「特に」そして「意外と」ストレスになります。
また、最近は、スマホやタブレットなど、パソコン以外のツールに会社のメールを転送し、移動時などに確認している方も多いと思います。
スマホやタブレットの場合、読み進めていくと、件名が隠れてしまうこともあるため、「スクロールして件名が確認できる位置まで戻らなければならない」という手間が発生し、さらにストレスになります。
相手の方にこういったストレスを与えないよう、たとえ件名と同じ内容だとしても、要旨には、「このメールをなぜ送ったのか」を明確に記載するようにしましょう。

繰り返しが気になるときは?

基本的に、要旨は件名と似たような内容になることも多いのですが、「繰り返しているようでくどいかな?」と気になるときは、件名よりも、もう少し具体的な内容をプラスして記載します。

件名 【○○様向け】提出資料に関するご相談
要旨 明日提出する○○様向け◇◇資料について、内容を一部変更させていただきたくて、ご連絡いたしました。

たとえば、上記の「件名」を少し詳しくしたときは、要旨の内容もそれに合わせてさらに具体的な内容を少しプラスして記載します。

種類 変更前 変更後
件名 提出資料に関するご相談 (ご相談)提出資料の一部変更
要旨 明日提出する○○様向け◇◇資料について、内容を一部変更させていただきたくて、ご連絡いたしました。 明日提出する○○様向け◇◇資料について、△△の部分を変更させていただきたくて、ご連絡いたしました。

このように、件名をもとに、要旨に少し具体的な内容をプラスするだけでも、“繰り返している”イメージが少なくなります。

急ぎや返信の希望を伝えるときにも活用できる!

要旨は、「なぜ、このメールが自分に送られてきたのか」を記載する部分でもありますが、返信が必要なこと、急いでいることなどを伝えるときにも活用することができます。
特に、本文が長くなるとき、これらの希望は本文の最後ではなく先に伝えておいたほうが、たとえメールが長くても、相手が優先度をあげて読んでくれる可能性が高くなります。
 


●返信が欲しいとき
 お手数ですが、ご確認の上、返信をお願いいたします。
●急いでいることを伝えるとき
 急なお願い事で恐れ入りますが、◯月◯日までにご返答いただければ幸いです。

要旨は、送ったメールの“大切なところ”をすばやく相手に伝えるために、とても役に立ちます。
上手に活用すると、メールが読みやすくなるため、相手からスムーズに返信が届くようになりますよ。

 

回答担当講師

ビジネスメールコミュニケーション講座(ベーシック編)

一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師 茨木ち江
大手企業様や官公庁様等での集合研修で、主にWindowsやNotes、一太郎、Word、Excel、Access、Visual Basic等のインストラクター経験を経て、平成11年10月に株式会社グッドフィールドアンドカンパニー入社。社内マニュアルやフォーマットの作成などに携わり、文章作成を得意とする。“わかりやすい文章表現”“わかりやすい説明”をモットーに、中途入社の社員研修のカリキュラム作成、講師、運営などに取り組んでいる。これまで、2日から4日に渡る中途入社研修にて、述べ100人以上を対象に講演。グループウェア「サイボウズ」や「Outlook Web Access」などの操作説明も担当。企業の導入支援、サポートにも携わる。お客様から頂いた「説明時の機転の利き方がさすが」という言葉が宝物。趣味は、ジャズダンスと本を読んでマインドマップを書くこと。