ビジネスメール実態調査2014
仕事上のコミュニケーション手段トップは「メール」98.45%。 LINE、Facebookが無視できない存在に 不快に感じるメールの特徴! 文章が曖昧(37.69%)、文章が失礼(31.85%)、文章が攻撃的(21.84%) |
一般社団法人日本ビジネスメール協会(代表理事:平野友朗、所在地:東京都千代田区)は、2014年8月4日(月曜)に、仕事におけるメールの利用状況と実態を把握した「ビジネスメール実態調査2014(平成26年)」を発表します。仕事でどのようにメールが利用され、どのような課題があるのか。ビジネスパーソンが直面しているメールコミュニケーションの現状について調査を行いました。本調査は、ビジネスメール教育の専門企業であるアイ・コミュニケーションが2007年から毎年実施してきましたが、2014年から一般社団法人日本ビジネスメール協会が引き継ぎ、2014年で8年目を迎えました。
ビジネスメール実態調査2014(平成26年)の総評
仕事上のコミュニケーション手段トップは「メール」98.45%
LINE、Facebookが無視できない存在に
仕事上で周囲とコミュニケーションをとる主な手段は「メール」(98.45%)が最も多く、「電話」(91.98%)、「会う」(89.87%)と続き、この並びは2013年と同様です。「LINE」(12.03%)は2013年の5.82%から6.21ポイント上昇し、LINEやFacebookといったソーシャルメディアは一部のビジネスシーンで利用され、仕事上でも無視のできないコミュニケーション手段となりつつあります。
メールを1日に1回以上確認は、98.04%。1日1回はメールをチェックが常識に
ビジネスメールの確認頻度は平均で、「1日に10回以上」(42.33%)が最も多く、頻繁にメールを確認して、メールを中心に仕事が進んでいることが分かります。「1日に4~9回」(33.83%)、「1日に2~3回」(18.57%)、「1日に1回」(3.31%)と、1日に1回以上を合計すると98.04%です。毎日メールを確認することが当たり前になっていると考えられます。
約7割が自分のメールに不安を感じている。2013年から5.14ポイント上昇
メールを書くとき、不安に感じることが「よくある」(13.99%)と「たまにある」(53.02%)の合計が67.01%で、約7割の人が自分のメールに対して不安を感じています。不安に感じる内容は、「きちんと伝わるかどうか」(77.54%)が最も多く、「文章の書き方」(35.68%)、「敬語の使い方」(34.63%)、「相手を怒らせないかどうか」(33.58%)、「何が正しいメールなのか分からないこと」(27.39%)の5項目が上位を占めています。ビジネスメールについて基本からしっかり学ぶことはもちろんのこと、コミュニケーションについても学ぶ必要があると考えられます。
50.56%がメールを受け取って不快な気持ちに。不快トップは「文章が曖昧」(37.69%)
ビジネスメールを受け取って不快に感じたことが「よくある」(4.22%)と「たまにある」(46.34%)の合計が50.56%で、半数の人が何らかの不快を感じています。不快に感じた内容は、「文章が曖昧」(37.69%)、「文章が失礼」(31.85%)、「文章が攻撃的」(21.84%)、「文章が冷たい」(17.94%)、「件名(タイトル)が分かりにくい」(17.39%)の5項目が上位を占めています。不快感を誘発するのは人によって感じ方の違う感情的で抽象的な内容であることが分かりました。特に、不快感を生む原因は、文章の占める割合が大きく、文章が不快感を引き起こすことが分かりました。ビジネスメールのマナーやルールだけでなく文章の書き方や伝え方についても学び、配慮あるコミュニケーションを心がける必要があるといえます。「件名(タイトル)が分かりにくい」ことが、ビジネスメールの失敗として認識されると同時に、受け手の不快感を誘発していることも分かりました。
メールの返信が遅れてしまう(72.72%)のは「すぐに結論が出せない」(69.25%)から
ビジネスメールの返信が遅れてしまうことが「よくある」(8.58%)、「たまにある」(64.14%)の合計が72.72%で、7割の人が日常的にメールの返信が遅れてしまうことがあるようです。返信が遅れてしまう理由は、「すぐに結論が出せない」(69.25%)が最も多く、結論を出すのに時間のかかる重要な用件や複雑な用件をメールでやりとりしていることが分かります。「返信が遅れても問題ない相手(メール)」(36.27%)、「自分が返信すべきか迷う」(16.73%)など、相手や内容に応じて、いつ返信すべきかを判断し、優先順位をつけて処理していることも分かります。しかし、「忙しくて時間がない」(42.46%)、「メールの文章を考えるのに時間がかかる」(22.82%)、「処理するメールの量が多い」(17.02%)、「メールが届いていることを忘れてしまう」(15.47%)、「1つのメールに複数の用件が入っている」(13.06%)、「メールを見逃してしまう」(7.93%)、「メールを書くのが遅い」(7.74%)、「メールを書くのが苦手」(4.84%)などの回答もあることから、メール処理の効率化やスピードアップ、社内ルールの策定など根本的な対策や、文章力の向上が必要だといえます。
ビジネスメールの社員研修がある会社は8.30%
会社でビジネスメールの社員研修が「ある」(8.30%)人は1割にも満たず、メールは仕事上の主要なコミュニケーション手段であるにもかかわらず、9割以上の人が会社では学んでいないことがわかります。これでは、メールの失敗やトラブルが起きても当然だといえます。
調査の概要
- 調査の目的
- ビジネスにおけるメールの利用実態と課題を把握
- 調査対象
- 仕事でメールを使っているすべての方
- 調査時期
- 2014年6月3日(火曜)から2014年7月2日(水曜)
- 調査方法
- パソコンサイト上のアンケートフォームによる選択回答式
- 調査実施機関
- 株式会社アイ・コミュニケーション
- 有効回答数
- 1,422
性別 | 人数 | % |
---|---|---|
男性 | 971 | 68.28% |
女性 | 451 | 31.72% |
合計 | 1,422 | 100.00% |
職業 | 人数 | % |
---|---|---|
お勤め(会社員・公務員など) | 1,062 | 74.68% |
自営・自由業 | 336 | 23.63% |
その他 | 24 | 1.69% |
合計 | 1,422 | 100.00% |
▼「お勤め(会社員・公務員など)」「自営・自由業」の方
所属する企業団体の規模 | 人数 | % |
---|---|---|
1~4名 | 312 | 22.32% |
5~9名 | 95 | 6.80% |
10~19名 | 77 | 5.51% |
20~49名 | 103 | 7.37% |
50~99名 | 93 | 6.65% |
100~299名 | 171 | 12.23% |
300~499名 | 77 | 5.51% |
500~999名 | 106 | 7.58% |
1000~1999名 | 82 | 5.87% |
2000~4999名 | 104 | 7.44% |
5000名以上 | 158 | 11.30% |
未回答 | 20 | 1.43% |
合計 | 1,398 | 100.00% |
業種 | 人数 | % |
---|---|---|
農林水産・鉱業 | 4 | 0.29% |
建設 | 50 | 3.58% |
自動車、輸送機器 | 37 | 2.65% |
電気、電子機器 | 112 | 8.01% |
機械、重電 | 28 | 2.00% |
素材 | 15 | 1.07% |
食品、医薬、化粧品 | 55 | 3.93% |
その他製造 | 75 | 5.36% |
エネルギー | 13 | 0.93% |
卸売・小売業・商業(商社含む) | 110 | 7.87% |
金融・証券・保険 | 31 | 2.22% |
不動産 | 37 | 2.65% |
通信サービス | 23 | 1.65% |
情報処理、SI、ソフトウェア | 186 | 13.30% |
運輸 | 12 | 0.86% |
コンサル・会計・法律関連 | 113 | 8.08% |
放送・広告・出版・マスコミ | 50 | 3.58% |
医療 | 31 | 2.22% |
介護・福祉 | 10 | 0.72% |
飲食店・宿泊 | 10 | 0.72% |
人材サービス | 21 | 1.50% |
旅行 | 2 | 0.14% |
その他サービス | 194 | 13.88% |
公務員(教員を除く) | 24 | 1.72% |
教育・教育学習支援関係 | 89 | 6.37% |
その他 | 46 | 3.29% |
未回答 | 20 | 1.43% |
合計 | 1,398 | 100.00% |
年齢 | 人数 | % |
---|---|---|
18~19歳 | 0 | 0.00% |
20~24歳 | 18 | 1.27% |
25~29歳 | 71 | 4.99% |
30~34歳 | 131 | 9.21% |
35~39歳 | 207 | 14.56% |
40~44歳 | 323 | 22.71% |
45~49歳 | 245 | 17.23% |
50~54歳 | 230 | 16.17% |
55~59歳 | 118 | 8.30% |
60~64歳 | 49 | 3.45% |
65~69歳 | 19 | 1.34% |
70歳以上 | 11 | 0.77% |
合計 | 1,422 | 100.00% |
役職 | 人数 | % |
---|---|---|
経営者 | 291 | 20.82% |
役員クラス | 51 | 3.65% |
本部長クラス | 9 | 0.64% |
部長クラス | 94 | 6.72% |
課長クラス | 197 | 14.09% |
主任/係長クラス | 253 | 18.10% |
一般社員 | 344 | 24.61% |
派遣社員 | 12 | 0.86% |
契約社員 | 40 | 2.86% |
その他 | 73 | 5.22% |
未回答 | 34 | 2.43% |
合計 | 1,398 | 100.00% |
職種 | 人数 | % |
---|---|---|
経営者・役員 | 250 | 17.88% |
経営企画 | 28 | 2.00% |
総務・人事 | 66 | 4.72% |
財務・経理 | 27 | 1.93% |
一般事務 | 118 | 8.44% |
情報処理・情報システム | 138 | 9.87% |
広報・宣伝 | 28 | 2.00% |
企画・調査・マーケティング | 102 | 7.30% |
営業・販売 | 156 | 11.16% |
生産・製造 | 25 | 1.79% |
資材・購買 | 9 | 0.64% |
配送・物流 | 4 | 0.29% |
技術・設計 | 97 | 6.94% |
研究・開発 | 83 | 5.94% |
編集・編成・制作 | 32 | 2.29% |
専門職(建築・土木関連) | 19 | 1.36% |
専門職(医療関連) | 20 | 1.43% |
専門職(会計関連) | 7 | 0.50% |
専門職(法律関連) | 16 | 1.14% |
専門職(教育関連) | 57 | 4.08% |
その他 | 84 | 6.01% |
未回答 | 32 | 2.29% |
合計 | 1,398 | 100.00% |
調査結果
Q1:あなたが仕事上で周囲とコミュニケーションをとる主な手段を教えてください(複数回答可)
仕事上で周囲とコミュニケーションをとる主な手段は「メール」(98.45%)が最も多く、「電話」(91.98%)、「会う」(89.87%)と続きます。4位の「ファクス」(28.76%)との差を考えると、この3つが仕事上で主要なコミュニケーション手段といえます。ソーシャルメディア時代を象徴する「Facebook」(22.93%)や「LINE」(12.03%)、「Skype」(9.35%)や「Twitter」(2.74%)は、一部のビジネスシーンでコミュニーション手段として使われていることが分かります。「その他」には、チャットワーク、Microsoft Lync、テレビ会議システム、社内メッセンジャー、社内掲示板、グループウェア、メーリングリスト、イントラネット、ニュースレター、手紙、回覧といった回答がありました。
(補足)仕事上で周囲とコミュニケーションをとる主な手段上位12 項目[2012 年-2014 年]
※LINE とSkype は2013 年版から調査項目に追加
「LINE」(12.03%)は 2013 年の 5.82%から 6.21 ポイント上昇し、仕事上でも無視のできないコミュニケーション手段となりつつあります。
Q2:ビジネスメールの送受信には、主にどの機器を利用していますか(複数回答可)
ビジネスメールの送受信で主に利用されている機器は、「パソコン」(99.30%)が圧倒的に多く、「スマートフォン(iPhoneなど)」(34.04%)、「タブレット(iPadなど)」(13.22%)、「携帯電話」(9.49%)と続きます。複数回答可であることから、パソコンをメインで使い、移動中や出張先などで他の機器をサブツールとして使っていると考えられます。
(補足)ビジネスメールの送受信には、主にどの機器を利用していますか[2012 年-2014 年]
スマートフォン(iPhoneなど)やタブレット(iPadなど)で仕事のメールを送受信する人が増加の傾向にある一方で、携帯電話の利用者が減少しています。
Q3:社外でビジネスメールを送受信することはありますか
社外でビジネスメールを送受信することが「よくある」(33.68%)、「たまにある」(32.07%)と合計が65.75%で、6割以上の人が社外でも仕事のメールを送受信していることが分かりました。
Q4:ビジネスメールの送受信に使っている主なメールソフトを教えてください(複数回答可)
ビジネスメールの送受信に使っている主なメールソフトは、「Gmail(Google Apps含む)」(33.61%)が最も多く、「Microsoft Outlook」(30.31%)、「Thunderbird」(13.50%)と続きます。
Q5:仕事上、メール形式は通常、何を使っていますか
仕事で通常、使っているメール形式は、「テキスト形式」(81.08%)が最も多く、主流であるといえます。このことから、「HTML形式・リッチテキスト形式」(15.47%)の利用者は、メールを送った相手が「テキスト形式」を利用している可能性があることを考慮して、「HTML形式・リッチテキスト形式」特有の装飾表現がなくても、情報が正しく伝わるメールを書くべきだといえます。
Q6:あなたが 1 日に送信するビジネスメールは平均で何通ですか
1日に送信するビジネスメールの平均通数は、「1~4通」(28.62%)、「5~9通」(25.95%)、「10~14通」(21.03%)、「15~19通」(6.61%)と、その合計が82.21%となりました。なかには30通を超える人も7.80%いますが少数派だといえます。
(補足)あなたが 1 日に送信するビジネスメールは平均で何通ですか(~249 通)[2012 年-2014 年]
Q7::あなたが 1 日に受信するビジネスメールは平均で何通ですか
1日に受信するビジネスメールの平均通数は、「1~4通」(14.98%)、「5~9通」(16.17%)、「10~14通」(16.10%)、「15~19通」(7.31%)と、その合計が54.56%となり半数を占めています。なかには、30通を超える人が30.58%います。送信メールよりも受信メールの方が多いという傾向が読み取れます。
(補足)あなたが 1 日に受信するビジネスメールは平均で何通ですか(~249 通)[2012 年-2014 年]
(補足)1 日に送受信するビジネスメールの平均通数[2014 年]
Q8:ビジネスメールの確認は平均で、どのくらいの頻度ですか
ビジネスメールの確認頻度は平均で、「1日に10回以上」(42.33%)が最も多く、頻繁にメールを確認して、メールを中心に仕事が進んでいることが分かります。「1日に4~9回」(33.83%)、「1日に2~3回」(18.57%)、「1日に1回」(3.31%)と、1日に1回以上を合計すると98.04%です。毎日メールを確認することが当たり前になっていると考えられます。
Q9:送信したメールの返信は、いつまでに欲しいですか。急ぐ場合を除きます
送信したメールの返信は、いつまでに欲しいか(急ぐ場合を除く)の問いに対して、「24時間(1日)以内」(53.59%)が最も多くなりました。「1分以内」(0.07%)、「5分以内」(0.21%)、「10分以内」(0.00%)、「15分以内」(0.07%)、「30分以内」(1.05%)、「1時間以内」(4.92%)、「2時間以内」(4.08%)、「4時間以内」(7.24%)、「8時間以内」(7.10%)、「24時間(1日)以内」(53.59%)と、24時間以内に返信が欲しい人の合計は78.33%となりました。24時間以上、待てる人は21.66%です。24時間(1日)以内に返信することが望ましいといえます。
Q10:受信したメールの返信は、いつまでにしていますか。平均でお答えください
受信したメールの返信は平均でいつまでにしているかの問いに対して、「24時間(1日)以内」(37.76%)が最も多く、「1分以内」(0.14%)、「5分以内」(0.91%)、「10分以内」(1.05%)、「15分以内」(0.77%)、「30分以内」(4.78%)、「1時間以内」(11.18%)、「2時間以内」(7.74%)、「4時間以内」(11.32%)、「8時間以内」(14.35%)の合計が90.00%となりました。9割の人が24時間以内に返信していることが分かります。この結果から、24時間(1日)以内の返信が望まれ、習慣化していることが分かります。
(補足)返信している・返信がほしい期限[2014年]
Q11:ビジネスメールの返信が遅れてしまうことはありますか
ビジネスメールの返信が遅れてしまうことが「よくある」(8.58%)、「たまにある」(64.14%)の合計が72.72%で、7割の人が日常的にメールの返信が遅れてしまうことがあるようです。
(補足)ビジネスメールの返信が遅れてしまうことはありますか[2012年-2014年]
ビジネスメールの返信が遅れてしまうことが「よくある」(8.58%)と「たまにある」(64.14%)の合計が72.72%で、2013年の69.27%と比べると3.45ポイント増加しています。
Q12:返信が遅れてしまう理由を教えてください(Q11で「よくある」「たまにある」と答えた方)(複数回答可)
返信が遅れてしまう理由は、「すぐに結論が出せない」(69.25%)が最も多く、結論を出すのに時間のかかる重要な用件や複雑な用件をメールでやりとりしていることが分かります。「返信が遅れても問題ない相手(メール)」(36.27%)、「自分が返信すべきか迷う」(16.73%)など、相手や内容に応じて、いつ返信すべきかを判断し、優先順位をつけて処理していることも分かります。しかし、「忙しくて時間がない」(42.46%)、「メールの文章を考えるのに時間がかかる」(22.82%)、「処理するメールの量が多い」(17.02%)、「メールが届いていることを忘れてしまう」(15.47%)、「1つのメールに複数の用件が入っている」(13.06%)、「メールを見逃してしまう」(7.93%)、「メールを書くのが遅い」(7.74%)、「メールを書くのが苦手」(4.84%)などの回答もあることから、メール処理の効率化やスピードアップ、社内ルールの策定など根本的な対策や、文章力の向上が必要だといえます。
Q13:ビジネスメールを1通書くのに平均で、どのくらいの時間がかかりますか
ビジネスメールを1通書く平均時間については、「5分」(32.77%)が最も多く、5分以内の合計が47.39%となり約半数です。しかし、1通のメールを書くのに平均で「10分」かかる人も30.24%います。なかには、1通書くのに30分以上かけている人が3.09%います。つまり、1通に10分かけて1日10通のメールを書いている人は、1日の労働時間のうち100分をメールに費やしていることになります。1通あたりのメールを書くスピードが、仕事の生産性にも影響を与えている可能性があります。
Q14:ビジネスメールの本文は、何文字で改行していますか
ビジネスメールの本文の改行の位置は「30文字前後」(40.08%)が最も多いという結果になりました。
Q15:ビジネスメールの宛先(TO、CC)欄の表示名に“様”をつける必要はあると思いますか?
ビジネスメールの宛先(TO、CC)欄の表示名に“様”をつける必要が「ある」(33.54%)、「ない」(33.97%)、「どちらでもよい」(32.49%)という結果になりました。
Q16:ビジネスメールを返信するときに「Re:」を削除して件名を変えていますか
相手から受け取ったメールを返信する際、自動的に件名につく「Re:」を削除して件名を変えているかという問いに対しては、「変えている」(15.75%)、「変えていない」(82.63%)、「わからない」(1.62%)という結果になりました。「Re:」を残したまま返信する人が多数派といえます。
Q17:添付ファイルを受け取って「容量が大きい」と不快に感じるのは何MBですか
添付ファイルを受け取って「容量が大きい」と不快に感じるのは何MBかの問いに対しては、「1MB」(4.78%)、「2MB」(13.71%)、「3MB」(13.36%)、「4MB」(5.13%)、「5MB」(16.74%)、「6MB」(1.55%)、「7MB」(0.70%)、「8MB」(0.77%)、「9MB」(0.00%)、「10MB」(3.94%)、「10MBより大きい場合」(12.87%)という結果になりました。「気にしたことがない」(22.36%)という人もいますが、受信可能とする上限が決まっている企業も多く、容量が大きいと不快に感じる人もいます。添付する際は、ファイルの容量を考慮することが、相手の感情にも配慮したことにつながることが分かります。
Q18:添付ファイルにパスワードをかけるのは、どのような場合ですか(複数回答可)
添付ファイルにパスワードをかけるのは、「機密情報が含まれているとき」(58.65%)、「個人情報が含まれているとき」(50.00%)、「相手に要求されたとき」(33.76%)と続きます。「すべてのファイルにパスワードをかけていない」(19.06%)という人は、機密情報や個人情報をメールに添付する際の、危機管理意識に欠けることが推測されます。
Q19:添付ファイルのパスワードは、どのような手段で通知していますか(複数選択可)
添付ファイルのパスワードは、どのような手段で通知しているかの問いに対しては、「メール(添付ファイルとは別に)」(75.39%)が最も多い一方で、「メール(添付ファイルと一緒に)」(9.28%)という回答もあります。パスワードをかけたファイルを添付したメールの本文にパスワードを書くと、送信先を間違えた場合、ファイルを開封されてしまう可能性があり危険です。
Q20:単語登録をしていますか
単語登録を「している」(69.55%)人が約7割です。「していない」(27.71%)人は、メールを送るたびに自社名や名前、製品名など、繰り返し使用する単語を都度、手入力しており、無駄な時間がかかっていると考えられます。
Q21:ビジネスメールを書くときにテンプレート(雛形)を使うことはありますか
テンプレート(雛形)を使うことが「よくある」(20.68%)と「たまにある」(33.76%)の合計が54.44%で、半数の人がテンプレート(雛形)を活用していることが分かりました。
Q22:ビジネスメールを書くとき、不安に感じることはありますか
メールを書くとき、不安に感じることがあるかの問いに対しては、「よくある」(13.99%)と「たまにある」(53.02%)の合計が67.01%で、約7割の人が自分のメールに対して何らかの不安を感じていることが分かりました。メールについては明確なルールや基準がなく、教育もおこなわれていないことから、自己流メールや社内特有のメールに不安を抱いている可能性があります。
(補足)ビジネスメールを書くとき、不安に感じることはありますか[2012年-2014年]
メールを書くとき、不安に感じることがあるかの問いに対しては、「よくある」(13.99%)と「たまにある」(53.02%)の合計が67.01%で、2013年の61.87%から5.14ポイント上昇し、増加の傾向にあります。
Q23:何が不安ですか(Q22で「よくある」「たまにある」とお答えの方)(複数回答可)
メールを書くとき不安に感じることは、「きちんと伝わるかどうか」(77.54%)が最も多く、「文章の書き方」(35.68%)、「敬語の使い方」(34.63%)、「相手を怒らせないかどうか」(33.58%)、「何が正しいメールなのか分からないこと」(27.39%)の5項目が上位を占めています。ビジネスメールについて基本からしっかり学ぶことはもちろんのこと、コミュニケーションについても学ぶ必要があると考えられます。
Q24:過去一年間で、あなたはビジネスメールで失敗をしたことはありますか
過去1年間で、ビジネスメールで失敗をしたことが「よくある」(1.48%)と「たまにある」(43.95%)の合計が45.43%で、約半数の人が実際に失敗を経験していることが分かりました。失敗したことが「ほとんどない」(46.84%)、「まったくない」(7.74%)という人たちのなかには、自分の失敗や間違いに気付いていない人が含まれている可能性があります。自覚していないだけで、知らぬ間にトラブルを招いているかもしれません。
(補足)過去一年間で、あなたはビジネスメールで失敗をしたことはありますか[2012年-2014年]
過去1年間で、ビジネスメールで失敗をしたことが「よくある」(1.48%)と「たまにある」(43.95%)の合計が45.43%で、2013年の50.23%と比べると4.8ポイント減少しています。ビジネスメールのマナーやルールなどが、少しずつ浸透してきたことが考えられます。
Q25:どのような失敗をしましたか(Q24で「よくある」「たまにある」とお答えの方)(複数回答可)
自覚している自身のビジネスメールでの失敗は、「添付ファイルの付け忘れ」(72.45%)、「文章に誤字や脱字」(32.51%)、「宛先(メールアドレス)間違い」(23.99%)、「メールの返信が遅い」(21.21%)、「メールの返信を忘れた」(16.72%)の5項目が上位を占めています。機能的なものや誰の目にも明らかな失敗が上位を占める傾向にあります。
Q26:自分の失敗を指摘されたことはありますか(Q24で「よくある」「たまにある」とお答えの方)
自分の失敗を指摘されたことが「ほとんどない」(50.62%)と「まったくない」(12.54%)の合計が63.16%で、6割以上の人がほとんど指摘をされていません。メールは失敗を指摘されにくいという傾向が分かります。
(補足)自分の失敗を指摘されたことはありますか[2012年-2014年]
自分の失敗を指摘されたことが「ほとんどない」(50.62%)と「まったくない」(12.54%)の合計が63.16%で、2013年の62.50%と比べると0.66ポイント増加しています。
Q27:過去一年間で、ビジネスメールを受け取って、失敗を見つけたことはありますか
過去1年間で、ビジネスメールを受け取って、失敗を見つけたことが「よくある」(13.08%)と「たまにある」(67.51%)の合計が80.59%で、8割の人が相手のメールの失敗に気づいています。Q24の回答によると、過去1年間で、ビジネスメールの失敗をした人は45.43%でした。この2つの結果から、自分の失敗よりは、相手の失敗の方が目に留まりやすいことが分かります。
(補足)過去一年間で、ビジネスメールを受け取って、失敗を見つけたことはありますか[2012-2014年]
過去1年間で、ビジネスメールを受け取って、失敗を見つけたことが「よくある」(13.08%)と「たまにある」(67.51%)の合計が80.59%で、2013年の84.44%と比べると3.85ポイント減少しています。
Q28:相手の失敗は、どのようなものでしたか(Q27で「よくある」「たまにある」とお答えの方)(複数回答可)
受け取ったメールの中に見つけた失敗は、「添付ファイルの付け忘れ」(69.02%)、「文章に誤字や脱字」(40.66%)、「文章が曖昧」(29.58%)、「宛先(メールアドレス)間違い」(25.04%)、「件名(タイトル)が分かりにくい」(24.61%)の5項目が上位を占めています。Q25の自分の失敗として自覚している内容と、ほぼ一致しています。
Q29:相手の失敗を指摘したことはありますか(Q27で「よくある」「たまにある」とお答えの方)
相手の失敗を指摘したことが「ほとんどない」(41.19%)と「まったくない」(25.04%)の合計が66.23%で、6割以上の人が指摘をしていません。あえて指摘をするまでもないとの考えや、指摘をすることで角を立てたくないという心理も働いているようです。
(補足)相手の失敗を指摘したことはありますか[2012年-2014年]
相手の失敗を指摘したことが「ほとんどない」(41.19%)と「まったくない」(25.04%)の合計が66.23%で、2013年の63.44%と比べると2.79ポイント増加しています。相手の失敗を指摘はしにくい傾向が、強まったことが分かります。
Q30:過去一年間で、あなたはビジネスメールで不快に感じたことはありますか
ビジネスメールで不快に感じたことが「よくある」(4.22%)と「たまにある」(46.34%)の合計が50.56%で、半数の人が何らかの不快を感じていることが分かりました。
(補足)過去一年間で、あなたはビジネスメールで不快に感じたことはありますか[2012年-2014年]
ビジネスメールで不快に感じたことが「よくある」(4.22%)と「たまにある」(46.34%)の合計が50.56%で、2013年の50.49%と比べると0.07ポイント増加しており、ほぼ横ばいです。
Q31:どのようなことが不快でしたか(Q30で「よくある」「たまにある」とお答えの方)(複数回答可)
不快に感じた内容は、「文章が曖昧」(37.69%)、「文章が失礼」(31.85%)、「文章が攻撃的」(21.84%)、「文章が冷たい」(17.94%)、「件名(タイトル)が分かりにくい」(17.39%)の5項目が上位を占めています。Q 25の自覚している失敗内容とQ28の受け取ったメールの中に見つけた失敗内容と比べると、並び順が異なります。失敗は誰が見ても分かる機能的で具体的な内容でしたが、不快感を誘発するのは人によって感じ方の違う感情的で抽象的な内容であることが分かりました。特に、不快感を生む原因は、文章の占める割合が大きく、文章が不快感を引き起こすことが分かりました。ビジネスメールのマナーやルールだけでなく文章の書き方や伝え方についても学び、配慮あるコミュニケーションを心がける必要があるといえます。「件名(タイトル)が分かりにくい」ことが、ビジネスメールの失敗として認識されると同時に、受け手の不快感を誘発していることも分かりました。
Q32:自分が不快に感じたことを指摘したことはありますか(Q30で「よくある」「たまにある」とお答えの方)
不快に感じたことを指摘したことは「ほとんどない」(41.03%)と「まったくない」(36.16%)の合計が77.19%で、8割近い人が指摘をしていません。不快に感じる内容や程度は人によって異なるため、あきらかな失敗(添付ファイルの付け忘れ)などに比べると指摘をしにくいことが考えられます。
(補足)自分が不快に感じたことを指摘したことはありますか[2012年-2014年]
不快に感じたことを指摘したことは「ほとんどない」(41.03%)と「まったくない」(36.16%)の合計が77.19%で、2013年の75.13%と比べると2.06ポイント増加しています。自分の不快感は、特に指摘がしにくいことが分かります。
(補足)失敗した(自分の失敗)、失敗を見つけた(相手の失敗)、不快に感じたの推移[2011年-2014年]
開封確認要求の設定は、失敗としての自覚や認識が減少しています。これは、Gmailといった開封確認要求の機能をもたないメールソフトが普及し、開封確認要求に遭遇する利用者が減っていることも理由の一つに考えられます。ただし、不快感を与える機能であることには変わりないことが分かりました。
添付ファイルの付け忘れは、失敗の上位項目として自覚、認識をされていますが、その失敗がすぐさま、不快感につながるわけではないことが分かりました。
宛先(メールアドレス)間違いは、失敗として自覚、認識されており、注意すべき失敗ですが、不快感とのつながりは弱いことが分かりました。
文章の誤字や脱字は、失敗として自覚、認識しやすく、不快感にも結び付く可能性があることが分かりました。
Q33:過去一年間で、あなたの周りで仕事上のメールによるトラブルはありますか
過去1年間で、周囲でメールによるトラブルが「よくある」(1.13%)と「たまにある」(19.97%)の合計が21.10%で、2割の人がメールによるトラブルに遭遇しています。トラブルの内容は、「宛先間違い」といった誤送信や「添付ファイルの付け間違え」、「文章の解釈が異なり誤解を招いた」などの回答がありました。
Q34:英語でビジネスメールを書くことはありますか
英語でビジネスメールを書くことが「よくある」(5.20%)と「たまにある」(12.52%)の合計が17.72%で、2割近い人が仕事で英語のメールを書いていることが分かりました。
Q35:あなたの会社でビジネスメールの社員研修はありますか
会社でビジネスメールの研修が「ある」(8.30%)人は1割にも満たず、メールは仕事上の主要なコミュニケーション手段であるにもかかわらず、9割以上の人が会社では学んでいないことが分かりました。これでは、メールの失敗やトラブルが起きても当然だといえます。
一般社団法人日本ビジネスメール協会
- 代表者
- 代表理事 平野友朗
- 設立
- 2013年9月20日
- 業務内容
- ビジネスメール教育者の育成、ビジネスメール教育者の認定
- 所在地
- 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-1 KIMURA BUILDING 5階
- URL
- https://businessmail.or.jp
- 調査実施機関
- 株式会社アイ・コミュニケーション
本件に関するお問い合わせ先
一般社団法人日本ビジネスメール協会
- 電話
- 03-5577-3210
- info@businessmail.or.jp
※一般社団法人日本ビジネスメール協会は、日本で唯一のビジネスメールの教育者を養成する専門機関です
※「ビジネスメール」と「ビジネスメールコミュニケーション」は、株式会社アイ・コミュニケーションの登録商標です
本調査データを引用・転載する場合には、出典の表記をお願いいたします。
(例)
出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2014」
引用:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2014」
資料:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2014」
一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2014」より
「ビジネスメール実態調査2014」(一般社団法人日本ビジネスメール協会)より
「ビジネスメール実態調査2014」(一般社団法人日本ビジネスメール協会)より引用
一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2014」より引用
一般社団法人日本ビジネスメール協会が2014年8月4日に発表したビジネスメール実態調査2014によると……
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