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野村 佳代(のむら かよ)

編集・制作プロダクションの経営者で、文章のプロフェッショナルでもある野村佳代さんは長年、出版業界や広告業界で活躍されてきました。メールを学ぶことが文章力向上にもつながり、書く時間を短くできれば仕事全体のスピードアップにつながる。そういう意味でも、書く技術を学んで損はないとおっしゃる野村さん。認定講師養成講座受講のきっかけから今後の展望までをお聞きしました。

野村佳代プロフィール

お仕事について

現在のお仕事についてお聞かせください。

アスラン編集スタジオという編集・デザイン会社を経営しております。出版社から依頼を受けて書籍や雑誌を編集したり、一般企業から依頼を受けて会社案内やパンフレットなどを制作する仕事が主です。

一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師を目指された、きっかけをお聞かせください。

私は文章を書くことを仕事にしていまして、その過程で、書く技術というかテクニックを一般の方にもご紹介したいと思い活動をしてきました。その中で、一般企業にお勤めのビジネスマンの方にとって一番書く機会が多いのはメールだろうと。

初めは、皆さんにお役に立てるために、ビジネス文書の文例集などをつくっていたのですが「これは、今はメールで送っているのではないかな」というものが多くて。仕事で文章を書くというと「やっぱりメールが一番多いんだな」ということに気がついて「じゃあ、メールについて、ちょっと勉強してみよう」と思ったのがきっかけです。

一般社団法人日本ビジネスメール協会の代表理事である平野友朗さんとは、以前、平野さんが出版された本の編集をお手伝いさせていただいたことがありまして、それがきっかけでメールマガジンも拝読してきました。

認定講師養成講座を受講されて、いかがでしたでしょうか。

実は、認定講師養成講座を受けるまで、メールを書くことに不安を持ったことがなかったんです。なかったんですけれども、メールの書き方について体系立てて話を伺うと、やっぱり知らないことも多かったですし「できていなかったな」と気がつくことがたくさんありました。

また、私は、どちらかというと、あまり人前に出るのが得意なほうではないので、話して伝えるということの難しさを感じました。養成講座での大きな課題でしたね。立ち姿であるとか、受講者の注意の引き方とか、教える技術というのでしょうか。本当に知らないことばかりで。

ビジネスメールについて学ぶことはもちろんのこと、講師としてのスキルも身に付けることができて、本当に勉強になりました。

少人数制というのも私にとっては大変ありがたいシステムでした。私が養成講座を受けたときは3人だったのですが、気兼ねなく質問もできますし、丁寧に教えていただけたと思っています。同期の方とは仲間という意識も持てて、緊張感を持ちながらもリラックスした雰囲気でした。

今後の活動についてお聞かせください。

ビジネスメールの書き方を広めることはもちろんですが、皆さんが、もっと「書く」ことが楽になれるような働きかけをできればいいなと思っています。文章力の向上などについても、お役に立てる活動も広げていきたいです。

通常の文章とメールの文章は、どのような特徴がありますか。

個人的に、メールはビジネス文書と手紙の両方の性質を持ったコミュニケーションツールだと感じています。ビジネス文書は、コンパクトに要件を伝えるツールですが、相手への気遣いなどを表現するのには不向きです。

一方で、手紙は、人間関係を築くのによいツールですが、要件をコンパクトに伝えるのには不向きですよね。メールは、コンパクトに要件を伝えつつ、ちょっとだけ雑談をはさむこともできるツールです。

スピーディーに、でも、事務的にならずに伝えるというのはメール独特のものですよね。短い文章であっても自分の人柄をアピールしたり、相手への気遣いをコンパクトに表現していくのはメール特有で、とてもおもしろい世界の一つだなと思っています。

メールが苦手な方の中には、書くことが苦手だという方もいらっしゃいます。そういった方に、アドバイスがあればお願いします。

まずは、ビジネスメールの型を大事にすることですね。あと、私がよくやっているのは、いただいたメールの中で「いいな」と思うメールがあれば、それを参考にすることです。人の文章を見て、習ってまねるというのが一番いいのかな、早いのかなと思っています。

昔に比べると、メールだけでなく、レポートや報告書など、仕事の中で書く機会がすごく増えていると思います。そのなかでも、メールは毎日使うものですし、費やす時間も増えていますよね。そういう意味で、書く時間を短くできれば仕事全体のスピードアップにつながるので、書く技術を学んで損はないのかなと思います。

ありがとうございました

(2014年7月インタビュー)