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ビジネスメール実態調査2018

ビジネスメールの1日平均、送信は約12通、受信は約34通

受信数は減少傾向

メールを上手いと感じさせるポイントは「文章が簡潔で分かりやすい」

一般社団法人日本ビジネスメール協会(代表理事:平野友朗、所在地:東京都千代田区)は、2018年6月5日(火曜)に、仕事におけるメールの利用状況と実態を調査した「ビジネスメール実態調査2018」を発表いたします。ビジネスメール実態調査は、仕事で使うメールの利用実態を明らかにすることを目的として、仕事でメールを使っている人を対象に、2007年から12年連続で行なっている日本で唯一のビジネスメールに関する継続した調査です。仕事でどのようにメールが利用され、どのような課題があるのか、ビジネスパーソンが直面しているメールコミュニケーションの現状について調査を行いました。

調査の概要

調査目的
仕事におけるメールの利用実態と課題を把握
調査対象
仕事でメールを使っている人
調査期間
2018年4月2日から2018年5月1日
調査方法
インターネット回答方式
調査実施機関
株式会社アイ・コミュニケーション
有効回答数
2,917

ビジネスメール実態調査2018の総評

仕事で使っている主なコミュニケーション手段の第1位は「メール」(96.50%)

仕事で周囲とコミュニケーションをとる主な手段は「メール」(96.50%)が最も多く、「電話」(90.02%)、「会う」(68.87%)と続きます。「メール」「電話」「会う」の3つが仕事では主要なコミュニケーション手段だといえ、この並び順は2011年から変わりません。「会う」は2017年の74.07%から5.2ポイント減り、「LINE(LINE WORKSを含む)」は2017年の19.42%から4.03ポイント増えて23.45%に。「ChatWork」(8.50%)、「Skype(Skype for Businessを含む)」(8.09%)、「Slack」(2.26%)の登場など、コミュニケーション手段が多様化していることが分かります。

仕事でメールの送受信には約半数の人が「パソコン」と「スマートフォン(iPhoneなど)」を併用

仕事でメールの送受信に利用している主な機器は「パソコン」(94.21%)が最も多く、「スマートフォン(iPhoneなど)」(52.83%)と続きます。「パソコン」のみを選択した人は37.54%、「スマートフォン(iPhoneなど)」のみを選択した人は4.01%。「パソコン」と「スマートフォン(iPhoneなど)」の両方を選択した人は47.65%で、約半数の人が併用しています。移動中や出先でもメールを確認していると考えられます。

仕事で利用しているメールソフト第1位は「Gmail(G Suiteを含む)」(38.36%)

仕事で利用しているメールソフトは「Gmail(G Suiteを含む)」(38.36%)が4割近く、「Outlook」(35.07%)、「iPhone(iPad)のメールソフト」(10.56%)、「Yahoo!メール」(10.11%)、「Office 365」(7.64%)と続きます。「Gmail(G Suiteを含む)」や「Yahoo!メール」と「Outlook」を併用するなど、利用している機器、仕事をする場所や目的に応じてメールソフトを使い分けている人もいます。

使用しているメールの形式が「分からない」が2.32%(2011年)から12.27%(2018年)に増加

仕事でメールの送受信に使用している形式は「テキスト形式」(65.86%)が6割を超えています。「HTML形式・リッチテキスト形式」(21.87%)と比較すると40ポイント以上の差があります。しかし、年別で見ると「テキスト形式」の使用が減少しています。メールの形式が「分からない」人は、2011年に2.32%でしたが2018年は12.27%となり、メールの形式を気にしない人が増えた、気にせずにメールを使用できる環境の整備が進んでいることが分かります。

1日の平均は送信「11.59通」、受信「34.30通」。受信メールは減少傾向
役職が高くなるにつれて送受信数が増加傾向

仕事で1日に送信するメールの平均は「11.59通」、受信するメールの平均は「34.30通」です。送信数よりも受信数のほうが多い傾向にあります。受信数は、近年減少傾向にあります。迷惑メールフィルターの発達により、営業メールやメルマガなど不要なメールの受信が減ったとも考えられます。役職別では、役職が高くなるにつれて送受信数が増えています。送信数、受信数ともに最も多いのは「部長クラス」です。「部長クラス」「課長クラス」は、組織の中間に位置するため関わる人も多く、メールの数が増えていると考えられます。

仕事のメールを確認する頻度は「1日に10回以上」(43.74%)が最多

仕事のメールを確認する頻度は「1日に10回以上」(43.74%)が最も多く、メールを頻繁に確認していることが分かります。「1日に10回以上」(43.74%)、「1日に4~9回」(30.68%)、「1日に2~3回」(20.88%)、「1日に1回」(2.67%)を合計すると、1日に1回以上メールを確認している人は97.97%です。仕事では毎日メールを確認することが当たり前になっていると考えられます。

メールの返信を1日よりも長く待てる人は4分の1程度

返信がこないと遅いと感じるのは「1日(24時間)以内」(33.97%)が最も多く、「2日(48時間)以内」(17.21%)、「1時間以内」(9.53%)と続きます。「5分以内」「15分以内」「30分以内」「1時間以内」「2時間以内」「4時間以内」「8時間以内」「12時間以内」「1日(24時間)以内」の回答者を合計すると75.70%です。1日よりも長く待てる人は4分の1程度しかいないという計算になります。2日よりも長く待てる人は7%程度です。返信は「1日(24時間)以内」が望ましいでしょう。内容によっては、半日程度での返信が求められるといえます。

メールの返信遅れは年々増加している

メールの返信が遅れてしまうことが「よくある」(13.88%)と「たまにある」(57.25%)の合計が71.13%で、7割の人が、メールの返信が遅れてしまうことがあると答えています。メールの返信が遅れることによって、相手が催促をしたり、遅れた側は謝罪や別のスケジュールを変更したりすることが必要になります。これによって業務効率を下げていることは明白です。年別の傾向を見ると、返信が遅れることが「よくある」の回答者は年々増加傾向にあります。送受信数に大きな増加は見られないことから、難易度の高いメールが増えている、もしくは他の業務に時間が割かれメールの対応が後手になっているなどが考えられます。

メールを1通作成するのにかかる平均時間は「5分」(36.92%)が最多

メールを1通作成するのにかかる平均時間は「5分」(36.92%)が最も多く、返信時間の一つの目安となります。「1分」(3.77%)、「2分」(6.72%)、「3分」(20.64%)、「4分」(1.89%)、「5分」(36.92%)の合計が69.94%で、約7割の人が1通あたり5分以内で作成していることが分かりました。10分以内の合計は91.36%で、10分を超えると時間をかけすぎているといえます。全体の平均時間は6分です。仕事で送信するメールの1日平均は11.59通なので、1通につき平均6分とすると、1日につき約69分をメールの作成に費やしていることになります。

自分のメールに対して何らかの不安を抱いている人は7割を超える
最多の不安は「正しく伝わるか」(66.42%)

自分のメールに不安を抱くことが「よくある」(16.08%)と「たまにある」(57.52%)の合計が73.60%で、7割を超える人が、自分のメールに対して何かしらの不安を抱いていることが分かりました。年別に見ると、自分のメールに不安を抱くことが「よくある」「たまにある」人が増えています。メールに慣れ、個々のスキルは上がっているはずですが、「正しく伝わるか」(66.42%)といった不安は残っているようです。役職別に見ると、一般社員がより不安を抱く傾向にあります。研修などもなく現場ですぐにメールを使うようになるケースもあるため、何が正しいか分からず使っていることも考えられます。

37.26%の人が過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことがある
自分がした失敗の第1位は「添付ファイルの付け忘れ」(41.58%)

過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことが「よくある」(2.33%)と「たまにある」(34.93%)の合計が37.26%で、4割近い人が失敗をしていることが分かりました。自分がした失敗の第1位は「添付ファイルの付け忘れ」(41.58%)で、4割以上が経験しており、起こる可能性の高い失敗であるといえます。自分の失敗を指摘されたことが「よくある」(5.43%)と「たまにある」(43.51%)の合計が48.94%で、約半数の人が失敗を指摘されたことがあると答えています。一方、「ほとんどない」(43.70%)と「まったくない」(7.36%)の合計が51.06%で、半数を超える人が失敗しても指摘をされていません。

半数を超える人が受け取ったメールに失敗を見付けている
見付けた失敗の第1位は「誤字や脱字」(48.83%)
役職者はメールの間違いに気付きやすい

過去一年間に仕事でメールを受け取り、失敗を見付けたことが「よくある」(8.12%)と「たまにある」(50.43%)の合計が58.55%で、半数を超える人が受け取ったメールに失敗を見付けています。見付けた失敗の第1位は「誤字や脱字」(48.83%)で目に留まりやすい失敗といえます。役職別では、「部長クラス」や「課長クラス」などが失敗に気付きやすい傾向にあります。受信するメールの数が多く、さまざまなメールに触れていることが考えられます。

4割を超える人が仕事でメールを受け取り、不快に感じたことがある
不快に感じた内容の第1位は「質問に答えていない」(36.70%)
上位は文章に関わるものがほぼ独占

過去一年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じたことが「よくある」(3.12%)と「たまにある」(37.23%)の合計が40.35%で、4割を超える人が不快に感じたことがあると分かりました。不快に感じた内容の第1位は「質問に答えていない」(36.70%)です。質問に答えていないことは、送信者の立場では比較的、軽視されがちですが、受信者の立場では失敗として認識されやすく、さらに不快感にもつながることが分かりました。メールを受け取り、不快に感じたことを相手に指摘したことが「よくある」(1.61%)と「たまにある」(19.63%)の合計は21.24%です。一方、「ほとんどない」(40.70%)と「まったくない」(38.06%)の合計が78.76%で、8割近い人が不快に感じても相手に指摘をしていないことが分かりました。不快感のような主観的なことは、指摘しにくい、指摘を避ける、そうした傾向にあると考えられます。指摘されないだけで、相手を不快にしている可能性があります。

ビジネスメールが上手いと感じた内容の第1位は「文章が簡潔で分かりやすい」(65.50%)

相手のビジネスメールの上手さを感じることが「よくある」(18.01%)と「たまにある」(59.81%)の合計は77.82%で、7割を超える人が他人のメールを上手いと感じることがあると分かりました。上手いと感じた内容の第1位は「文章が簡潔で分かりやすい」(65.50%)です。伝わりやすさ、理解しやすさなど、相手への配慮が重要です。

仕事で英文メールを書くことがある人は15.43%

仕事で英文メールを書くことが「よくある」(5.28%)と「たまにある」(10.15%)の合計が15.43%で、2割近い人が英文メールを書いていることが分かりました。

9割を超える人が会社でビジネスメールの社員研修を受けていない

会社でビジネスメールの社員研修が「ある」(9.02%)人は1割に満たず、9割を超える人が研修を受けていないことが分かりました。不安を抱きながらメールを自己流で使い、失敗をしている可能性があります。メールで失敗をしていることや不快感を与えていることは、指摘されないからこそ、自らが危機感と問題意識を持ち、学ぶ必要があるといえます。

4割を超える人が、残業が多いと感じている

残業が多いと感じることは「よくある」(18.24%)と「たまにある」(24.92%)の合計が43.16%で、4割を超える人が、残業が多いと感じていることが分かりました。一方、残業が多いと感じることは「ほとんどない」(31.13%)と「まったくない」(21.91%)の合計が53.04%で、半数を超える人が残業は多いと感じていません。年別では、残業が多いと感じることがある人が減っています。

調査項目

Q1:仕事で使っている主なコミュニケーション手段
Q2:仕事でメールの送受信に利用している主な機器
Q3:仕事で利用しているメールソフト
Q4:仕事でメールの送受信に使用している形式
Q5:仕事で送受信しているメールの1日平均
Q6:仕事のメールを確認する頻度
Q7:メールのデスクトップ通知をONにしているか
Q8:いつまでに返信がこないと遅いと感じるか(急ぐ場合を除く)
Q9:メールの返信が遅れてしまうこと
Q10:返信が遅れてしまう理由
Q11:メールを1通作成するのにかかる平均時間
Q12:受け取る添付ファイルの「容量が大きい」と不快に感じること
Q13:「容量が大きい」と不快に感じるのは何MB以上か
Q14:パスワードをかけたファイルとパスワードを一緒に送ったこと
Q15:自分のメールに不安を抱くこと
Q16:不安の内容
Q17:過去一年間に仕事でメールの失敗をしたこと
Q18:自分がした失敗の内容
Q19:自分の失敗を指摘されたこと
Q20:過去一年間に仕事でメールを受け取り、失敗を見付けたこと
Q21:見付けた失敗の内容
Q22:相手の失敗を指摘したこと
Q23:過去一年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じたこと
Q24:不快に感じた内容
Q25:不快感を相手に指摘したこと
Q26:相手のビジネスメールの上手さを感じること
Q27:ビジネスメールが上手いと感じた内容
Q28:仕事で英文メールを書くこと
Q29:会社でビジネスメールの社員研修
Q30:残業が多いと感じることはあるか

※全調査項目の調査結果についてはお問い合わせください

一般社団法人日本ビジネスメール協会について

一般社団法人日本ビジネスメール協会は、日本で唯一のビジネスメール教育専門の団体です。ビジネスメールを中心としたコミュニケーションや業務推進における、さまざまな課題に取り組み、講演や研修、コンサルティングなどを通じてビジネスメール教育を提供しております。ビジネスメールの教育に特化した豊富な実績と経験を活かし、官公庁や企業、団体、学校などに対して最適なサービスを提供しています。独自に開発したビジネスメールの専門プログラムと、ビジネスメールを使った実務および講演の経験豊富な講師陣を有し、多様なニーズに柔軟に対応いたします。メールを中心としたコミュニケーションの改善による、生産性向上、業務改善の実現をサポートいたします。

一般社団法人日本ビジネスメール協会
https://businessmail.or.jp/
※ビジネスメール実務検定試験を実施中

ビジネスメールの教科書
https://business-mail.jp/
※ビジネスメールの各種講座を開催中

一般社団法人日本ビジネスメール協会

代表者
代表理事 平野友朗
設立
2013年9月20日
事業概要
ビジネスメール教育者の育成、ビジネスメール教育者の認定
所在地
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-1 KIMURA BUILDING 5階
URL
https://businessmail.or.jp
調査実施機関
株式会社アイ・コミュニケーション(http://www.sc-p.jp/
  • 本調査結果を引用する場合は必ず出典を明記してください
  • 本調査結果を引用、利用される場合は事前にお問い合わせください
  • 「ビジネスメール」と「ビジネスメールコミュニケーション」は株式会社アイ・コミュニケーションの登録商標です

本件に関するお問い合わせ先

一般社団法人日本ビジネスメール協会

電話
03-5577-3210
E-mail
info@businessmail.or.jp

本調査データを引用、利用される場合は、必ず出典を明記してください。

(例)
出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2018」
引用:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2018」
資料:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2018」
一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2018」より
「ビジネスメール実態調査2018」(一般社団法人日本ビジネスメール協会)より
「ビジネスメール実態調査2018」(一般社団法人日本ビジネスメール協会)より引用
一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2018」より引用
一般社団法人日本ビジネスメール協会が2018年6月5日に発表したビジネスメール実態調査2018によると……

本調査データの利用については、当協会までご連絡ください。

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